ここ数年、私の中でアザラシの存在がどんどん大きくなっています。
動物園や水族館のツイッターで、日々アザラシの動画を追っていますが、なんでしょうね、あのまるっこいフォルムとくりっくりのお目目、ω仕様の口周り、ぽいんぽいんと陸を這っていく動きや潜水艦のような遊泳などなど、ニンゲンを魅了する要素が詰まりすぎていてとてつもなく興味深いです。
よくニュースなどでも、ツイッターに投稿されたアザラシの動画などが紹介されていますし、北海道の紋別市ではふるさと納税の使用目的にアザラシ保護活動を指定できるとかなんとか。
また、しろたんをはじめとしたアザラシキャラクターの普及など。
アザラシの経済的効果と人間への癒しの効果は、国をあげて研究すべきテーマなのではないでしょうか!!(大げさ)
とりあえずアザラシが可愛すぎるので、色々その生態を調べてみました。
世界のアザラシの分布と特徴など
ゴマフアザラシは、日本の水族館や動物園で一番多く飼育されているアザラシというのもあり、アザラシ=ゴマフアザラシみたいなイメージが定着していますが、アザラシって種類によって生息地が違うんですよね。
南極のイメージで、よくペンギンとアザラシが一緒にいるイラストなどをみかけますが、だいたいペンギンと一緒にいるのもゴマフアザラシな気がします。
しかし実際ゴマフアザラシは南半球には生息していないため、自然界でペンギンと出会うことはまずないと思います。
南半球に生息するアザラシたち
南半球には、日本の水族館などではあまり飼育がされていないため、多分一般的に聞きなれないアザラシたちが暮らしていました。
・カニクイアザラシ
南極周辺で一番多いのはカニクイアザラシと言われています。
・ウェッデルアザラシ
南極大陸の西側にはウェッデル海という海があり、おそらくその名に由来した名前なのだと思います。
ウェッデルアザラシは、全体的に茶灰色をしていて、お目目もくりくりで可愛い見た目をしています。
潜水できる時間もかなり長いらしく(一時間ほど)、電子音のような声を出すこともできます。
・ヒョウアザラシ
アザラシにしては細い顔つきなのが特徴です。
一般的にアザラシは、魚やイカなどを好んで食べますが、このアザラシは小さめのペンギンや、他のアザラシの子供などを食べることもあるかなり肉食なアザラシです。
・その他
他には、ロスアザラシやミナミゾウアザラシが南極周辺に生息しています。
ミナミゾウアザラシは、群れたり、岩場での子育てを行いますが、それ以外のアザラシは氷上で出産・子育てを行います。
南極周辺に暮らすアザラシはみな、体調が2~3mほどあり、全体的に大きい印象です。
北半球と違い、陸(氷上)にホッキョクグマなどの天敵がいないため、栄養がいいのかもしれません。
海に潜ればシャチやサメ(ホホジロザメ)などの天敵もいますが、南極では上記のアザラシに加え、ナンキョクオットセイを含めた6種は「アザラシ保存条約」で守られているため、乱獲などもなく、氷の上で転がっていれば比較的安全に過ごせるのではないかと思います。
北半球に生息するアザラシたち
南半球では、分布がほぼ南極周辺にかたまっていましたが、北半球ではかなりバラバラな分布が見られます。
北極圏で暮らすアザラシたち
北半球で一番多いのは北極圏の寒いところで暮らすアザラシです。
・ワモンアザラシ
北極海の沖合に広く分布し、日本でもオホーツク海で稀に見られることがあるそうです。
バイカルアザラシと似た特徴ですが、アザラシの中では体が丸っこく、顔の小ささと目の大きさが目立つ印象です。身体は小さく、成獣でも1m~2m弱くらいです。
見た目でバイカルアザラシと違うのは、身体に輪紋の模様が入っているところです。
ワモンアザラシの雄は、繁殖期になると顔がしわしわになり、特有の臭いが出ます。
雌は氷上で出産し、雪や氷で部屋のようなものを作り、そこで子育てをします。
赤ちゃんは白いほわほわの毛で生まれてきます。
ワモンアザラシは日本でも飼育されていて、北海道のオホーツクとっかりセンターやおたる水族館、大阪の海遊館や千葉の鴨川シーワールドなどで会えます。
水中にいるワモンアザラシの前肢を触るトレーニングをしている時、アラレはなぜか手をぎゅっとつかみ、熱い視線を送ってくれます。
— 大阪・海遊館 (@Osaka_Kaiyukan) 2022年7月16日
これは飼育員でもついかわいい……。と言ってしまう。。。 pic.twitter.com/hzuyweA4OL
・アゴヒゲアザラシ
ヒゲが長いというのが特徴で、海底の貝や甲殻類などを探すために発達していると言われています。
身体の大きさは成獣で2m~2.6mほどになります。
赤ちゃんは、生まれてから数時間ほどで海に潜るため、白い毛では覆われていなく、大人と同じ毛の色で生まれてきます。
アゴヒゲアザラシは、北海道のおたる水族館と、大分のうみたまごで会えます。
・ズキンアザラシ
大西洋北部~北極海に生息し、一年中沖合で過ごします。
唇がズキンのように膨れ上がることから名がついていますが、NHKの「ダーウィンが来た!」のアニメに出てくるズッキンは、おそらくズキンアザラシなのではないかと思います。
・タテゴトアザラシ
大西洋北部~北極海に群れで生息し、赤ちゃんは白いほわほわの毛で生まれてきますが、二週間ほどで親が子を氷上に残して立ち去ってしまいます。
あの有名なアザラシキャラクターのしろたんは、タテゴトアザラシの赤ちゃんがモデルだった気がします。
☁✨今日はしろたんのお誕生日!✨☁
— しろたん (@sirotan_fun) 2022年8月7日
(ᐡ,,•ω•,,ᐡ) (・ ̫・) (࿁ˊ・⬭・`࿁)「「「しろたん!おたんじょうびおめでとう!🎉」」」
(=,,•ω•,,=) 「わ~っ!すごい!雲の上にぼくたちがいる🎂!ありがとう~✨」
8月8日は #しろたん誕生日 #しろたんの日 #しろたん23周年 pic.twitter.com/b3iUkZIE1g
・ゼニガタアザラシ
北半球の広域に生息し、日本でも北海道のオホーツク海で見られます。
一年を通し沿岸で生活し、群れで岩場に上陸していることもあります。
赤ちゃんも岩場で生まれ、数時間で海に潜ってしまうため、大人と同じ毛の色で生まれてきます。
ゴマフアザラシと似た見た目をしていますが、色がより黒いのと、少し体が大きいです。また、舌骨の形にも違いがあります。
・ゴマフアザラシ
シベリアやアラスカなどに広域に生息し、日本のオホーツク海でも見られます。
日本で見られる野生のアザラシの中で一番多いです。(特に冬~春先まで)
氷上で出産し、赤ちゃんは白いほわほわの毛で生まれてきます。
他のアザラシよりも環境適応が良いらしく、比較的柔軟に対応できるとかなんとか。
伊勢シーパラダイスのゴマちゃんだっこ体験、一度はやってみたいです(願望)
≪『ゴマちゃんを膝枕体験』再開のお知らせ≫
— 伊勢シーパラダイス【公式】 (@iseseaparadise) 2022年8月16日
8月7日以降から当面の間見合わせさせていただいておりましたが、8月22日から再開いたします。
また楽しみにしておりましたお客様には、ご迷惑をおかけしましたことを重ねてお詫び申し上げます。#伊勢シーパラダイスhttps://t.co/80cuhdJwRj pic.twitter.com/6gvqEeHvSU
・クラカケアザラシ
北半球の広域に生息し、日本のオホーツク海でも時々見られることがあります。
冬の間は流氷の周辺にいますが、流氷が溶けると外の沖合の方へ行きます。
赤ちゃんは流氷の上で生まれ、白いほわほわの毛ですが、大人になると白と黒のマーブルのような模様になります。
目が丸くくりっとしていて、個人的にはアザラシの中で一番かわいい顔をしていると思っています。
福島県にあるアクアマリンふくしまでは、クラカケアザラシのくらまるくんが暮らしています。
水面からひょっこり顔を出しているのがとてもかわいいです。
暑さに弱いため、夏の期間は室内で過ごしているため、お客さんとは会えないそうです。
・キタゾウアザラシ
キタゾウアザラシは、北極圏ではないのですが、北アメリカ大陸のカリフォルニア沿岸に群れをなして(繁殖期)生息しています。
アザラシの中で一番大きく、特にオスは海の中も1500mほどまで潜れ、最大2時間も潜り続けることができるそうです。
繁殖期以外は、太平洋を1万kmほど遊泳しているとかなんとか。
日本では、加茂水族館になおみちゃんというキタゾウアザラシが暮らしていましたが、先日お亡くなりになってしまい、日本では会うことが出来なくなってしまいました。
長い鼻をブレーキ代わりにして水槽を泳いでいる様子や、くりくりのお目目が印象的でとてもかわいらしい姿でした。
キタゾウアザラシ「なおみ」の献花台を明日より当面の間設置いたします。大きな体で悠々とアクリルの近くを泳いでお客様を楽しませてくれました。
— 鶴岡市立加茂水族館 (@JELLYFISHAQ) 2022年6月28日
今までたくさん、たくさん「なおみ」を愛してくださりありがとうございました。
「ありがとう。なおみ。」https://t.co/dRhwaY2Gv2 pic.twitter.com/MdNTtlGLZq
温暖な海域で暮らすアザラシたち
南半球でも、南極圏で暮らすアザラシがほとんどで、北半球でも北極海に生息するアザラシが多いですが、比較的温暖な海域に生息しているアザラシもいました。
・ハワイモンクアザラシ
体調は2mほどになり、ハワイ諸島北西部の沿岸に生息しています。
その数は多くはありませんが、豊かなサンゴ礁とアザラシが共生していると想像するだけで穏やかな気持ちになれます。
子育ては一ヶ月以上と、他のアザラシたちより長い時間をかけます。
・チチュウカイモンクアザラシ
モーリタニア、ポルトガル、ギリシャ、トルコなど地中海沿岸に生息しています。
アザラシの中で一番個体数は少ないですが、保全活動などにより、アザラシの住みやすい環境ができつつあるようです。
淡水で暮らすアザラシ
アザラシのほとんどは、海(海水)で暮らしていますが、湖と海の境界に姿を現すこともあるそうです。
しかし、完全に湖の淡水で暮らしているのはバイカル湖のバイカルアザラシのみです。
・バイカルアザラシ
ロシアのシベリアのバイカル湖に生息しています。
艶めいた黒灰色で、顔が小さく目と体が丸いのが特徴的です。
赤ちゃんは氷上で生まれるため、白いほわほわの毛で生まれてきます。
バイカルアザラシは、ゴマフアザラシほどではないですが、各地の動物園や水族館で会えます。
中でも、神奈川県の箱根園水族館では、バイカルアザラシのアッシュくんが、ゴマフアザラシ(ぼたんちゃん・ひまわりちゃん)と一緒に暮らしながら温泉アザラシなる芸を披露していてとてもかわいいです。
🐟箱根園水族館🐟
— 箱根園【公式】 (@hakone_en) 2021年12月22日
本日、12月22日は『冬至』です☺️
…という事で、アッシュくんも桶の中にゆずを入れて、ゆず湯に入っている感じで温泉アザラシをやってくれました💕
ちなみに…冬至とは、1年で夜が最も長く昼が短い日です❗️
身体を温めるゆず湯に入り無病息災を願いながら寒い冬を乗りきろう! pic.twitter.com/WChb81PI6E
また、鳥羽水族館のバイカルアザラシのニコくんは、鳥羽水族館のYouTubeチャンネルで成長動画が記録されています。
だいぶ文字数が多くなってしまったので続きは次回の記事にします...
お読みいただきありがとうございます。