自分があまり幸せを感じていないときほど、「他人の幸せ」ほど憎いものは無い
それなら私が最高に幸せになればきっと相手は私を妬むんだ
人間関係におけるストレスは、今の時代多くの人が抱える問題だと思います。
ストレスの中でも、「自分が嫌なことをされた」場合、その人への怒りや恨みの感情がなかなか消えず、いつか相手に復讐したいと思ってしまうこともあるかと思います。
しかし、この記事を読んでくれている方はきっと「相手を恨んでしまって自分が苦しい」と思い、もう相手を恨みたくないと思っているのではないでしょうか。
この記事は、「相手を恨まなくなる思考」をお伝えしていますが、とりあえず気が済むまで恨み続けて大丈夫です。
一度恨みの感情、嫌だった出来事を思い出すと、なかなかすぐに忘れることはできないですよね。
大切なのは、恨みの感情がわいてしまったとき、自分で「くすり」をぬれるかです。
ここでは、自分のための「くすり」を作っていきたいと思います。
なぜ自分が相手を恨んでいるかを整理する
「くすり」といっても、それは実際にのんだりぬったりする物ではなく、「心の中で唱えるもの」です。
まず、ノートでもスマートフォンなどのメモ機能でも良いので、自分がすぐに手に取ることのできるものをご用意下さい。
そこに、
①なぜ自分が相手を恨んでいるのかを書き出してみて下さい。
例えば、されて嫌だったこと、苦しかったことなど、思い出してイライラしたり恨みたくなるようなことです。
今全部を書き出すことができなくても、思い出したたびに書き加えていっても大丈夫です。
これは、よく「考えが止まらなくなったら日記をつけてみるとよいですよ」とカウンセラーさんなどが言うのと同じで、
感情は書いたり記録したりすることで浄化されるのだそうです。
実際私も試していますが、夜寝る時に頭の中がごちゃごちゃしている時に、スマホにメモとしてまとめるだけでスッキリして寝付くことができます。
しかも一度メモとして記録するだけで、同じように頭がごちゃごちゃすることがほとんどなくなります。
とりあえず、記録を続けることで相手を恨んでしまう感情をわきにくくすることが出来ると思います。
本当に復讐は必要か
次は、
②相手の状況を考えてみます。
「あんな奴のこと思い出したくもない」と思うかもしれませんが、復讐心から解放されたいという気持ちがあるならばこれは必須です。
先ほどのノートの続きに、「今、相手は何をしてどうなっているのだろう」と考えをまとめてみます。
私が思うに、何かをしてしまった側(加害者)は以下の2パターンのどちらかなのではないかと。
- 加害者は、私(自分)のことなんてあんまり覚えていない
よくあるアレです。やられた方は覚えているけど、やった側は覚えていない(自覚が無い)というやつです。
- 加害者自身も苦しんでいる
これは、「いや私の方が苦しいから」と思うかもしれませんが、自分がしてしまったことが悪かったと思いながらも被害者側にその謝罪の意思を伝えられなかったら、その後悔やもどかしさで自分を追いつめているかもしれません。
もちろんしてしまったことがなくなるわけでもなく、謝罪をしたからお互いすっきりするとも限りません。
もし、お互いが再び面会し話し合う場を求めるのならばそうすることが好ましいかもしれませんが、どちらかがもう連絡をとりたくない、会いたくない、忘れたいと思っていればもう完全に関係を絶つことが望ましいかと思います。
この場合、あえて自分が復讐をしなくとも、「自分の罪と一生向き合え」と思うだけでだいぶせいせいするのではないかなと。
また、自分が復讐をしなくても相手には相手の苦難がかぶさっているかもしれません。
私が恨んでいた元研究室の教員や先輩は、私の卒業後「新型コロナウイルス」の蔓延により研究業務が思うように進まず苦労していました。
生徒の登校制限から人手が足りず、研究のスピードも落ちたのではないでしょうか。
また、授業はオンライン授業になり、教室に行って話せば一、二時間で済むようなことも、オンライン用の準備で倍以上時間がかかったり。
海外に渡った先輩に関しては、慣れない地でのロックダウンや渡航制限で精神的にも負担がかかっていたと思います。
私はこの状況を知ったとき、「なんだ、みんな勝手にヤられてて私の出る幕ないじゃんオツカレザマア」って思いました。
そう思うと、だんだん相手に復讐したいなんて思ってる自分がバカらしくなり、
「もうそんなことは忘れて自分がもっと幸せになるよう日々を生きよう」と思えてきたのです。
一番の復讐は自分が最高に幸せになることなのかもしれない
自分があまり幸せを感じていないときほど、「他人の幸せ」ほど憎いものは無いのではないでしょうか。
嫌みな人やハラスメントチックな人って、たぶんですけど自分が幸せと思ってないですよね。
「足るを知らない」からこそ、相手に不満を言ったり、思うようにいかないことを愚痴ったり。
だからこそ、そういう相手への一番の復讐は「私(自分)が最高に幸せになる」ことではないですかね。
自分が幸せだと、自分にも気持ちの余裕ができて相手を恨まなくなるだろうし、それを見た相手は、勝手に「幸せな私」を妬んだりするはずです。
だから、相手への復讐心がわいてきてしまったら、「たとえ復讐を果たせたとしても、自分は苦しさから解放されるのだろうか?」と自分に問いかけ、「そうだ私は自分が幸せになるんだ」と思い出して下さい。
ノートにも
③自分が幸せになり、相手よりも幸福感あふれる日々を過ごすことをしっかり書いておきましょう。
苦しくなったらくすりを読み返す
ノートに、① ② ③ のことを書き残せたら、それがあなたの「くすり」です。
恨みの念がわき苦しくなったら何度でも読み返しましょう。
そして自己暗示のように、「私は自分を幸せになることに集中集中」と心に言い聞かせるのです。
すぐには無理でも、だんだん、恨みや復讐心は薄れていくと思います。
ちなみに、はじめに書いた「相手を気が済むまで恨んでよい」というのは、有川浩さんの小説「阪急電車 」の一場面です。
婚約者に浮気をされ、しかもその浮気相手は同じ会社の後輩で妊娠までしているという最悪な展開で婚約破棄をされた女性に、たまたま電車で乗り合わせたおばあさんが一言声をかけるのです。
その一言は、彼女だけでなく読者にも響く言葉で、誰しもが味わっているだろう悔しい気持ち、それをはらしてくれる素敵な言葉でした。
「阪急電車 」は、私が好きな小説の一つで、病気になったとき、自分を見失ったときと何度も何度も読み返し、生きる強さを与えてくれた一冊です。
もしよかったら読んでみて下さい。映画にもなっています。
今回はこれで終わります。
お読みいただきありがとうございます。